農業って実際、何で稼いでいるのか。
前回の記事では、実家の農業収支を公開しました。
年間の利益は「-185万円」。
数字で見ると、想像以上に厳しい結果でした。
では、その中で、
どの作物が売上を支えているのか?
今回は、2024年のデータをもとに、作物別の売上ランキングを公開します。
※今回のデータについて
今回の売上データは、主にJAの農産物直売所での販売実績をもとにしています。
一部、個別の直販や別ルートでの販売もありますが、
全体に占める割合は少ないため、今回は除いています。
※将来的には、どういった販路がよいか考える必要もありそうです。
作物別売上ランキングTop10(2024年)
さっそくですが、売上Top10は以下のとおりです。

上位はほぼ、“米関連”で占められていました。
1位:うるち米精米 41.7万円
2位:コシヒカリ玄米 40.8万円
3位:もち 10.2万円
4位:もち米精米 8.8万円
5位:銀杏 8.6万円
6位:きゅうり 5.5万円
7位:ゆず 3.7万円
8位:ミニトマト 3.2万円
9位:なす 2.9万円
10位:とうがらし 2.4万円
3位以下になると一気に売上規模が落ちていることも分かりました。
実際には、2024年は合計で37種類の作物を生産しており、
品目によっては数千円の売上というものもありました。
見えてきた3つの特徴
米が収益の柱
上位の多くを、うるち米・コシヒカリ・もち・もち米といった米関連が占めています。
売上全体を支えているのは、米であることが明確です。
稲作は、祖父の代から父が受け継ぎ、一番力をかけて生産しています。
野菜は少量多品目
きゅうり、トマト、なすなどの野菜は、
それぞれの売上は数万円規模にとどまります。
一つで大きく稼ぐというより、
少量多品目の作物で積み上げる構造になっています。
リスク分散にはなる一方で、生産の効率は上がりにくいのではと感じました。
一般的に、少量多品目になるほど、種まきや収穫、出荷作業の手間が増えるはずです。
少量多品目でないと成り立たない理由があるのか、
父が、どういう基準で育てる作物を選定しているのか気になります。
副産物も収益源になる
銀杏やゆずなどの果樹に加え、売上10位以下には
竹や薪といったものも販売していました。
規模は小さいものの、
「あるものを活かす」ことで売上を増やしていました。
遊休資源の活用という意味では重要な収益源です。
売上構成(カテゴリ別)

売上ランキング上位にあったとおり、米系の比率が高く、
売上の大部分を占めています。
野菜や果樹が補完する形になっています。
全体として米が“主役”、その他が“サポート”という構造がはっきりしていました。
なぜ2024年は米の売上が高いのか
他の年と比較して、後から分かったことですが、
2024年は、例年に比べて米の売上が異常に大きいことが分かりました。
理由は、2024年はコメ不足の影響で、販売単価が上昇していたことです。
普段、テレビで見ていたニュースが家業にも影響を及ぼしていたことに
初めて気づきました。
そのため、今回のランキングはやや特殊な年の結果とも言えます。
売上=利益ではない
注意しておきたいのは、
売上が高いからといって儲かっているわけではないという点です。
前回の収支でも示した通り、
- 固定資産税
- 外注費
- 資材費
などのコストがかかるため、
売上があっても赤字になっている可能性もあります。
「売上ランキング=儲かるランキングではない」点は
今後の重要な分析ポイントだと感じています。
作物ごとに収穫量や作業時間、資材費などを整理し、
売上でなく、利益を把握していくことが今後の課題です。
まとめ
2024年の売上ランキングから分かったことは、
- 米が収益の柱であること
- 野菜は少量多品種で生産していること
- 副産物も収益源になっていること
- これら農業は単一作物ではなく、組み合わせで成り立っていること
という、農業のリアルな状況でした。
一方で、サラリーマンの私からすると、
利益の出るものを見極めて、品目を絞った方が効率的ではないか
と単純に疑問が湧きました。
- なぜ、多品目を生産しているのか
- 収穫量あたりの売上、販売単価はどうなっているのか
- 利益率の高い作物は何か
今後もデータをもとに、実態を分析しつつ、
父との対話の中で、理解を深めていきたいと思います。
次に知りたいこと
この傾向が毎年同じなのか気になります。
特に2024年はコメ不足の影響もあり特殊なランキングでした。
次回は、4年間(2022年〜2025年)のデータを比較し、
安定している作物は何か、年による差異はあるかを分析していきます。


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